スピルを使ってセルに数式を設定する
Excelではセルの値を数式から参照させることで面倒な計算を一発で行い、数式をコピーして大量データも簡単に計算できます。
数式を設定する方法をいくつか紹介します。
1. 通常の方法

最初のセルに数式を入れてオートフィルでそれを下にコピーをします。
書式が書き換わってしまうので、オートフィルオプションボタンから「書式なしコピー」を選択します。
この方法を使ってる方が多いですが、塗りつぶしや罫線などの書式が書き換わってしまうので、オートフィルオプションボタンから修正するための余計な手間が必要になります。
2. 入力範囲を選択し、Ctrl + Enter

数式を入力するセルを全て選択したら、アクティブセルに数式を入力する。
確定時に[Enter]キーではなく、[Ctrl]+[Enter]キーを押すことがポイントです。
[Ctrl]+[Enter]キーは、「選択したセル範囲にデータを一括入力する」というキー操作。
コピーではなく入力なので、セルの書式は変わらない。
3. スピル機能を使う。セル範囲 × セル範囲

「Excel 2019」以降や「Microsoft 365」なら「スピル」と呼ばれる新機能が加わり、正しい式を1つ入れれば、周辺にある同様の式を入れたいセルを自動判定して一括入力してくれる。
「単価×数量」という数式を入力する際、単価のセルの範囲を示す「C2:C6」と、数量を示す「D2:D6」を掛け算する、という数式を入力する。
この式を[Enter]キーで確定すると、E2セルだけでなくExcelが判断した必要なセルに、結果が一括入力される。
さらに、スピル機能の利点は、絶対参照や複合参照を気にする必要は一切ない。
4. 表を「範囲」から「テーブル」に変換しておく

表を「テーブル」という形式に変換しておけば、一番上のセルに数式を入れるだけで、構造化参照という仕組みを使って、スピルと同じ結果になる。